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フタテンチビヨコバイが多発する気象条件

2013年07月18日

フタテンチビヨコバイが多発する気象条件

フタテンチビヨコバイはイネ科作物にワラビー萎縮症という生育障害を引きおこします。もともとは熱帯を中心に生息する昆虫でしたが、最近の地球温暖化によって、九州中南部の飼料用トウモロコシの重要害虫となっています。

飼料用トウモロコシは低コストで栽培しなければ採算がとれないため、害虫防除にかける費用も必要最低限に抑える必要があります。しかし、フタテンチビヨコバイの発生量は年によって大きく変動するため、その年にどの程度防除をすればよいのかを予測することは困難でした。農研機構では、飼料用トウモロコシの被害発生時期(7~8月)のフタテンチビヨコバイ発生量と気象条件の関係を解析し、前年の冬が高温少雨でその年の7月が高温であるほど、フタテンチビヨコバイの発生量は多くなることを明らかにしました。フタテンチビヨコバイが問題となっている地域では、これら気象条件を参考にして虫の発生量をあらかじめ予測することで、発生量に応じた適切な防除対策を実施できるようになります。
(暖地病害虫管理プロジェクト)

関連資料
成果情報:フタテンチビヨコバイの発生量は前年12月以降の気温・降水量に応じて変動する
論文:
1)Matsukura, K., K. Yoshida and M. Matsumura (2012) Estimation of climatic factors relating to
  occurrence of the maize orange leafhopper, Cicadulina bipunctata.
  Population Ecology 54: 397-403.

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